「戒霊告」
(罪深き人生を送った霊に対して、僧侶が送る戒めの言葉
/鈍的珍能寺 住職 隠照醍那(天外伺朗))
死せる者よ 霊となりし者よ
かって土井利忠と名乗りし者よ
いま我は、汝を戒め、ここに告げる
汝、生前において 悪行のかぎりを尽くし
人心をたぶらかし
人を人とも思わず
上司を上司とも思わず
ひたすら己の欲するところを行い
思ったことをそのまま口にし
もっぱら組織の秩序を乱してきた
社長命令を無視したこと数知れず
規則やルールを破ることに喜びを見出し
多くの人に慨嘆と焦燥と涙をもたらした
汝がやっとのことでくたばったと聞いて
いかに多くの人が歓喜にむせんだことか
汝の生前の悪行は、当然の報いとして地獄が
ふさわしいと万人が認めるところであるが
仏法によれば、たとえ悪人といえども
極楽に正機をなすという
(中略)
死せる者よ
霊となりし者よ
かつて土井利忠と名乗りし者よ
悔い改めよ
戒めを守り
正しい言葉を発し
正しい行いをなすべし
極楽にて女性の霊にちょっかいをだすべからず
霊としてどこでも行けるからといって
女湯をのぞくべからず
ひたすら善行に励み
極楽の発展に尽くすべし
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